旅本ブログ

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悩める女性シンガーソングライター、自ら苦労を求めニューギニア探検へ。そして本当に苦労し過ぎ! 峠恵子著『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』

      2016/06/20


シンガーソングライター、峠恵子さん。

日本人で最もカレンの魂を感じさせるカーペンターズの歌い手。



冒険歌手 珍・世界最悪の旅』は、そんな峠さんが、30代前半にして「日本ニューギニア探検隊」の一員として約1年間ニューギニア島を探検したときの記録です。

学生時代に歌手としてスカウトされ、とんとん拍子にプロデビュー。周囲の人間にも恵まれ何不自由なく幸せな人生を送っていた彼女。

そんな彼女にも、他の人には分からない悩みがあった。「苦労を知らない」ことが彼女のコンプレックス。自分の薄っぺらさ。存在感のなさ。このままではダメだと、あるとき恐怖感に襲われる。

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そんなときにたまたま本屋で目にした『山と渓谷』。そこに載っていた、日本ニューギニア探検隊の隊員募集の記事。それにビビッときてしまい、すぐに応募し、隊員として参加することに。彼女と、個性の強すぎる「隊長」と、現役大学生ユースケと、元自衛隊員のコーちゃん(その後、早々にリタイア)で、いざ三浦半島の油壺からニューギニア島に向けてヨットで出発。そこから隊長や現地の人たちとの擦った揉んだを経て日本へ帰ってくるまでの約一年間。

わざわざ苦労を買いに行くなんて贅沢な悩みだとかアホだとか思う人もいるかもしれませんが、僕はそうは思いません。

環境は人それぞれだし、上には上がいる、下には下がいる。与えられた境遇の中で自分はどうするのか。「人間は努めている間は迷うものだ」とゲーテも言ったように、悩みは成長の種。そこに転がってきたビッグチャンスを掴んだその行動力を称えるしかないでしょう。

このブログを読んでくださるような旅行好き、旅好きの方なら、状況は違えど、ビビッときて行動してしまったという経験があるのではないでしょうか。

全体的な本の雰囲気は、一見ネット上に数多ある個人旅行記の延長のような軽いノリですが、実際にやっていることはすごい。一歩間違えば本当に生きて帰って来られなかったかもしれないというシーンが何度もあります。だけどノリは軽い(ように見える)。そこは峠さんの懐の深さというか、人間の大きさなのではないかと感じます。

また、ヨット上でのウンコやオシッコの事情などもあっけらかんと話してしまう峠さんの潔さにも感服です。

残念ながら途中で帰国してしまった「ユースケ」。彼は、後に『空白の五マイル』で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した気鋭の探検家、角幡唯介さんです。

巻末特別企画として峠さんと角幡さんの対談が収録されています。大冒険から時を経て2人とも冷静な目で当時を振り返っていますが、そこでも個性が強すぎる「隊長」の存在感が際立っています。

表紙の写真は昭和テイストで、若干狙い過ぎな気がしなくもないですがそこはご愛嬌。

 

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